2017年4月のドラマ10は、多部未華子さんが主演を務める『ツバキ文具店~鎌倉代書屋物語~』である。
鎌倉を舞台としたドラマで、「代書屋」という仕事を通じて女性の成長を物語る。
鎌倉を舞台としたドラマといえば、小泉今日子さんと中井貴一さんが主演を務めた『最後から二番目の恋』を思い出す。
さて、『ツバキ文具店~鎌倉代書屋物語~』はどんなドラマなのだろうか。
原作
このドラマの原作は、小川糸さんの『ツバキ文具店』で、2017年本屋大賞で4位にランクインした作品だ。
⇒2017年本屋大賞決定 恩田陸氏『蜜蜂と遠雷』が受賞 ランキング10位まで紹介
書店員といういわば「本のプロ」に認められた本が原作ということで、ストーリーには期待がもてそうである。
登場人物とキャスト一覧
キャストはいずれも名優ばかりである。
鎌倉の代書屋「ツバキ文具店」で祖母に代書屋として厳しく鍛えられたが、そんな祖母に反発して家を飛び出す。8年ぶりに鎌倉に帰るが、図らずも代書屋として働くことになる。
鎌倉の観光ガイド。鳩子の祖母とは縁があり、鳩子のことを何かと気遣ってくれる。
ツバキ文具店の近所にある「むぎカフェ」の店長。シングルファーザーで、娘の陽菜を男手一つで育てる。
パンを焼くのが得意な教師(ティーチャー)であることから「パンティー」と呼ばれる小学校の先生。鳩子と友達になる。
ツバキ文具店の隣に住むミステリアスな婦人。
謎の紳士。
鳩子の祖母。鳩子を女手一つで育てるも、厳しくしつけすぎたため鳩子は家を飛び出した。鳩子に再び会うことなくなく亡くなる。
あらすじ
第1回「奇妙なお悔やみ状」
雨宮鳩子は、「ツバキ文具店」を営んでいた祖母のカシ子に反発して鎌倉を出ていたが、8年ぶりに故郷の鎌倉に戻ってきた。カシ子が亡くなったためである。カシ子は、鳩子と再び会えないまま息を引き取った。
「ツバキ文具店」は、「文具店」とは名ばかりで、本業は依頼者のために手紙を代筆する「代書屋」であった。しかも、手紙を一から考えて書いてくれるという、一風変わった店だった。
幼いころ母に捨てられ、祖母に厳しくされて家を飛び出した経緯のある鳩子には、店を継ぐ気はない。
しかしそこに、祖母にお悔やみ状の代書を依頼したという客「マダムサイダー」(冨士眞奈美)が現れる。「マダムサイダー」は、祖母の仕事を引き継ぐように鳩子に迫る。鳩子は、「マダムサイダー」の迫力に押されて、その代書を半ば強制的に引き受けさせられてしまう。
奇妙なお悔み状に四苦八苦する鳩子。しかし、様々な人と接していくうちに、鳩子の心には変化が現れるのであった。